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心不全パンデミックの時代における心不全治療のあり方について

2018.05.31

心不全パンデミック(心不全の患者さんが増えて、あたかもインフルエンザのような感染症のように蔓延してくる、という意味です)時代にむけて、いかに基幹病院と診療所で連携をとり、心不全患者さんの診療をすることで、心不全患者さんのQOLやADLを改善し健康寿命を延ばすか

先日はそのようなことを勉強する講演会でした。こうした名古屋市の各区の医師会

が共催するような講演会では、区の医師会長が開会挨拶をして始まり、基幹病院の部長の先生の座長 進行のもとで、その病院でご活躍されてみえる先生が一般講演としてお話され、次に基幹病院の部長か院長の先生の座長 進行のもとで、特別講演として招聘した先生がお話されます。講演内容の質疑応答のあとは区の医師会長が閉会の挨拶で締めくくり終了です。この講演会でも、開会挨拶は千種区医師会長足立先生、閉会挨拶は守山区医師会志水先生となっていました。

講演会の案内を製薬MRさんから受けた時には、とても興味深い演題で聴きにいきたいけど、夕方診療があるから無理かな?と言っていました。

しかし先週志水会長から連絡があり、別の予定が入っていて都合が悪かったから代わりに行ってくれない?と言われました(^_^;) 「もともと行きたいと思っていたのでいいですよ。行きますよ」と返事はしましたが、閉会の挨拶をするのに、講演の最後5分だけ聴いて、本当は聴いてもいない講演の内容をまとめて、自分で勝手に思いついた感想述べて医師会として挨拶をするのはさすがに失礼だと思い(^_^;) 夕診を早くは閉めませんでしたが、ちょっと急いでなんとか一般講演の途中に会場に入れました。(^_^;)

予想とおり素晴らしい講演内容でした。

蜂矢先生からは、心不全患者さんの急性期にしっかり病態を把握して、ガイドラインに沿った治療法で血行動態を改善し、その後は外来通院ができるように栄養やリハビリも含めた、多職種からなるチーム医療(チーム東部と称されていました)によって、きめの細かいシームレスな医療を施していることをご紹介いただきました。

味岡先生からは、心不全の早期にトルバプタンを導入することで、結果的にラシックスなどのループ利尿剤の必要量が減少し、交感神経を過剰に興奮させることなく水分バランスを調整し、心不全による再入院を著明に減らすことができたということを陶生病院での豊富なデータをもとにお話いただきました。

心不全は増悪と改善を繰り返しながら必ず悪化していきます。そうした観点から心不全の予後は不良であり、癌などの悪性疾患と大差ありません。

超高齢化社会を迎え、心不全を併発する患者さんがますます増えていくなかで、早期から心不全に介入していくことで再入院を減らして健康寿命を延ばすことが大切です。そのためには診療所と基幹病院で心不全患者さんをサポートしていくことが重要であると思われます。

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